第29回:渡辺一馬 評議員
(東北大学 非常勤講師、一般社団法人ワカツク 代表理事、東北学院大学 非常勤講師)

 

 

仙台で若者向けの人材育成事業を東日本大震災前から営んでいます。

震災直後は、それまでのネットワークを生かして、支援者の支援や支援団体と若者とのマッチングなどを行いました。

 

そんな活動をしている中、せんだい・みやぎNPOセンターの加藤哲夫さんから「被災地では、これから課題が見えなくってくる。

本当の課題を見つけられる若者をどうやって育てられるかが鍵だ」との言葉をもらい、一般社団法人ワカツクを設立し、現在4期目を迎えています。

 

あの日から4年目に入り、ますます課題は見えなくなっています。

私はソーシャルビジネスとは「社会貢献味」ビジネスではなく、課題解決型ビジネスだと思っていますが、課題が見つからなければソーシャルビジネスは生まれてこない。

もちろん、ビジネス(事業)とまではいわなくとも、若者が行っている活動で課題解決まで踏み込んでいるものは多くありません。

 

大学の授業などで日々向き合っている若者を見ていると、彼らは課題を発見するのが苦手のようです。

しかし、それは本人たちの責任ではないはず。

むしろ、課題を見つける権利を彼ら若者から徐々に奪っているのではないだろうか、そう思っています。

 

避難所運営で活躍した若者たちに共通したのは、今、目の前で困っていることに対しての共感だったように思います。

そこで活躍した若者たちは、次の課題への参画を始めています。

逆に、あの時動けなかった若者たちは、次に向かっての歩みが弱いように感じます。

 

目の前のことができない、関心をもっていないのに、遠くのことを本当にやれるのでしょうか。

まずは、一隅を照らす。

若者が、目の前のことに興味関心を持て、その課題に対して参画できる仕組みが必要です。

 

若者が目の前の課題解決に取り組むことが出来るように、仙台の大学と協働してカリキュラムの大幅改変を含めた事業がはじまります。

最終的には、地域課題の可視化と解決し続けるためのエンジンとなるはずです。

 

地域課題を解決する人材が育成される仙台を目指して、私たちの課題解決を続けていきます。

 

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