第30回:染谷ゆみ 評議員
(TOKYO油田2017プロジェクトリーダー 株式会社ユーズ 代表取締役)

 

私は使い終わった食用油を、お店や家庭から集め、車を走らせたり電気をつくったりするバイオ燃料や石けん、キャンドルなどにリサイクルしています。

 

まだ、「ソーシャルビジネス」や「コミュニティビジネス」という概念のない頃からこれを事業としてやってきていて、紹介される時に「ソーシャルビジネスをやっている染谷さんです」と言われてきました。

自分では、ソーシャルビジネスという意識などはほとんどなくやってきたのですが。

 

311東日本大震災では、東京でさえ燃料が不足し、スタンドに長蛇の列が出来ました。

私たちはバイオ燃料を作っているので、車を動かすことが出来ました。

そこで人から頼まれて、横浜に届いた台湾からの支援物資を、当社の自家製燃料で走るトラックを4台を出して気仙沼まで運びました。

瓦礫のなかを走る油屋のトラックをこれほど誇らしく思ったことはありません。

被災地のみなさんに喜んでもらったことで、大きな自信と勇気を貰いました。

 

私たちは、2017年までに東京の油を一滴残らず資源化するプロジェクト「TOKYO油田2017」を2007年に立ち上げて、目標に向けて走っています。

油は食生活の重要な一部ですが、家庭で使い終わった油はうまくリサイクルされていません。

昨年の4月、「油田モール」を会社の一画にオープンさせて、「ソーシャルビジネス」の仲間にもテナントとして参加してもらいました。

 

油田カフェを併設し、映画会や地域のみなさんへ落語会を開催したりしています。

油だけでなく、リサイクル全般への関心を高めることにつながって行けば楽しいな、という気持ちから始めました。

もっと言えば、これまでの社会や生き方についておしゃべりしたり、考えたり。

そんな場になればと思っています。

 

地域のケアセンターともタイアップして、一人暮らし高齢者の見守り隊のみなさんの集まる場にする計画もあります。

高齢者だけではなく子供見守り隊も結成予定です。

 

私は油屋ですが、こうした仕事を含む活動のあり方が「ソーシャルビジネス実践家」というご紹介をいただく理由のようです。

 

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