第32回:杉浦俊明 評議員
(森永製菓株式会社 コーポレートコミュニケーション部長)

 

21世紀、或いは成熟市場マーケティングと言われて久しくなります。

いずれも20世紀のマス・マーケティングからの脱却を問うた議論で、とりわけ顧客ニーズや消費者インサイトの変化からCSR(企業の社会的責任)抜きに事業戦略も語れなくなりました。

しかし、そもそも企業は社会の公器であるので、企業が社会的責任を果たすならば、まず、本業で世のため,人のために尽くすのが本筋と言えます。

即ち、クルマメーカーであれば事故を減らす、食品メーカーであれば究極の安心・安全・健康な食品を提供する、といった具合です。

創業の原点、即ち各社の企業理念にはその想いが純粋に込められている筈です。

今一度、各社の企業理念を見直し、時代に合った事業戦略・CSR戦略を具現化・実行することが「21世紀マーケティング」には肝要です。

 

とは言え、企業はまず成長を追及しますので、そこがなかなか見極められない。

私自身、経理・経営企画に携わっていた頃は、正直、事業改革一辺倒でCSRは二の次でした。

しかし、現部門でCSRを管轄することになって、志向は改まりました。

特に当社は創業以来、食を通して子供に貢献することを一世紀以上事業として営んできましたので、一層その想いは深まりました。

高度成長の成れの果てにより、モノ至上、効率追求が闊歩し、地球環境を劣悪に犯しつつある現在、『環境経営』を各社なりに進めることは必須の状況です。

『環境経営』とは、地球環境が正常なバランスを保てるように配慮した本業を営む「環境対応」と、生物多様性など環境を侵さない判断が出来る大人に子供たちを育てる「環境教育」の2点に尽きると思います。

私たち大人は、未来の象徴である『子供』がまともに暮らせる環境を残す責務があります。

各社が出来る範囲の対応を実施することで社会は大きく変わります。

 

当社も「1チョコ1スマイル」運動でガーナ等途上国への売上1個1円の教育支援をしたり、子供に直接体験の場を提供することにより自律精神を育成する社会貢献活動をしたり、さらに昨年からは子供支援の想いに賛同する企業を拡げる「エンゼルスマイル活動」を展開したり、当社なりの活動を続けております。

 

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