お知らせ

2015.01.15 UPDATE

「みんなの働きたい!応援ゼミナール」

第3回「新しい就労と『弱者支援』からの脱却」

無題

  • 開催日:2014年10月28日(火)19:00~21:00
  • 会場:SBN事務所
  • ゲストスピーカー:納富順一さん(NPO法人キャリア解放区代表理事)

大学卒業後1年間のニートの後、テレビ局のADを経て人材業界に。新卒、中途、障害者など幅広い分野で人材ビジネスを経験。企業、求職者の目線に立ちづらい人材業界のあり方に違和感を持ち、もっと時代にあった本質的なアプローチを追求するためにキャリア解放区の理事長に就任。

HP: http://career-kaihohku.org

  • 参加人数:14名(スタッフ含)
  • 開催レポート

就労困難者の働き方に関する最新事例をさまざまな角度から考える連続セミナー(全3回)の第3回を開催しました。

今回のゲストスピーカーは、NPO法人キャリア解放区代表理事の納富順一さん。キャリア解放区は2013年9月に設立された若いNPOですが、前例のない「就活アウトロー採用」(http://outlaw.so)というプログラムを展開して注目を集めています。

ここでいうアウトローとは、なにもヤクザな無法者ではありません。新卒一括採用を前提とした「シューカツ」に馴染めず、卒業しても就職の機会を逃している20代の若者のことです。彼らと企業を従来とは違う形でつなぎ、若者には就職までのサポートを、企業には人材紹介を行っているのです。

このプログラムに集まってきた若者の多くは、いまの就活のあり方に違和感を覚えつつも、もやもやした気持ちを抱えたまま行動を起こせないでいるとのこと。趣味や勉強に(!?)熱中するあまり就活しそびれた人や、内定がとれずにやって来る若者もいるそうです。

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そんな若者たちに納富さんは特別な「支援」はしません。新卒採用という仕組みに乗れなかったからといって、かわいそうな「弱者」扱いはしないのです。その代わりにキャリア解放区では、彼らが集まって語り合う「場」を提供し、コミュニティづくりに力を注いでいます。

終身雇用など既存の仕組みが壊れていく中で、何のために働くのか?という素朴な疑問にさえ正解はありません。「一人ひとりが自分で考えるしかない」と納富さんは考えています。だからこそ、スタッフが一方的に支援するのではなく、何度も集まりに参加し、「空気を読まない」関係性を築くことで、参加者同士がエンパワーし合う相互支援を促しているのです。

場が熟してくると、そこに企業の経営者や人事担当者にも入ってもらい、一緒にワイワイとさまざまなテーマで対話を重ねます。企業担当者は最初のうちは社名を名乗りません。「採用する人」「される人」という関係ではなく、あくまで個人と個人の立場で語らうことで、信頼関係を築いてもらうことが肝です。こうしたプロセスを経て、やがて双方の「欲しい人材」と「働きたい会社」が一致すれば晴れて内定!となる仕組みです。

現在プログラムに参加しているのは90名の若者と企業約30社。参加企業の中には、従業員30人のうち10人をアウトロー採用したところもあります。納富さんは、「従来とは毛色の違う人材を採り、異質なものから学ぼうとすれば組織は変わる。そこにこそダイバーシティの意味がある」と言います。いわゆる就労困難者の「困難」は、本人の資質よりもむしろ画一的な就活の仕組みや労働環境にあるのでは?と思えてきます。

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 「就活アウトロー採用」のユニークさとともに、納富さんの「従来とはちがう新しい枠組みを提示したい!」という思いに触発され、質疑応答やディスカッションも盛り上がりました。連続セミナーは今回で一区切りですが、全3回でいただいた刺激を次のステップに生かしていきます!

  • 参加者の声(アンケートより一部抜粋)

弱者支援という文脈への違和感は普段自分も抱いており、その点で納得感がありました。

今まで考えたことのない観点でのお話だったので大変興味深く勉強になりました。

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