お知らせ
IBM発の社会貢献プログラム「SkillsBuild」を日本国内で提供開始
2020年7月7日
日本アイ・ビー・エム株式会社
一般社団法人ソーシャルビジネス・ネットワーク
日本アイ・ビー・エム株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:山口 明夫、以下:日本IBM) と一般社団法人ソーシャルビジネス・ネットワーク(本社:東京都港区、代表理事:藤田 和芳、オイシックス・ラ・大地株式会社代表取締役会長)、以下:SBN)は、IBMが提唱している社会貢献プログラム「SkillsBuild(スキルズビルド)(英語)」を、SBNと連携している社会的企業であるソーシャルビジネス事業者、NPO、自治体などの複数の運営パートナーが紹介する人材向けに提供を開始します。当初はスキルアップやキャリアアップに意欲のある女性や、就職氷河期世代※1などを対象とし、プログラムの参加者はSBNや運営パートナーによるサポートを受けながら、IBMが提供するオンライン学習プラットフォーム(IBM外のWebサイトへ)にて、企業の社員ボランティアなどによる学習相談コーチングを利用し、ビジネスに必要なスキルや、IT基礎知識、IT専門知識の習得を目指します。また、プログラムの参加者はプロジェクト演習およびインターンシップによる体験学習や就職準備相談コーチングを利用して就労準備に取り組みます。
背景
AIやオートメーションの技術発展に伴い、一般職や専門職に関わらず、ほぼすべての職業がデジタル化の拡大とともに変化する昨今において、社会人にとって必要なスキルや能力も日々変化しています。IBMの調査では、今後3年間で世界12の経済大国で1億2,000万人に新たなトレーニングの受講やスキルの向上(リ・スキリング)の必要があり、2030年までに、世界で”適切なスキルを持った”人材の不足は8500万人に上ると予測されています。※2日本の労働市場においても、多くの企業は「社外からの積極的な人材の採用」を検討しているものの、採用担当者の69%が「適切な職務経験やスキルを持った人材を見つけることが難しい」と回答しています。※3一方で、氷河期世代の非正規雇用者、並びに非労働人口は590万人に達している※4と言われており、より需要に応じたスキルを習得すること、そして希望に叶った職種に就労するための支援の必要性が問われています。
IBM発の社会貢献プログラム「SkillsBuild」
SkillsBuildは、これまでの経歴、教育や人生経験にかかわらず、プログラムの参加者がビジネスに必要なスキルやIT基礎知識、IT専門知識といった今の社会で需要の高いスキルを習得し、よりよい就労への道を拓くことを支援する、IBM発の社会貢献プログラムです。SkillsBuildは各国のNPOや行政などのパートナーと共に、厳しい雇用環境や社会的な課題に直面している方の学習就労支援として、2019年にフランスIBMで始まりました。現在では、イギリス、トルコ、インドなど、10カ国以上で提供され、移民や難民、退役軍人、若者など7000人を超える方が学んでいます。
SkillsBuildのスキル習得の仕組み
- プログラムの参加者は、無料でアクセスできる6000を超える学習コンテンツから、職種や技術分野、運営パートナーによる推奨など特定のテーマに沿って選別された学習コースにアクセスできます。
- 学習コースには、学習修了後にデジタル・バッジを獲得できるものも含まれています。
- プログラムの参加者は、企業や運営パートナーが提供するプロジェクト演習およびインターンシップによる体験学習によって、実践スキルを習得します。
- 企業の社員ボランティアなどによるコーチング・サポートを受け、学びを促進します。
日本IBMの役割
日本IBMは、無償で学習や就労を支援するIBM発の社会貢献プログラムであるSkillsBuildを、日本の社会課題やニーズの解決を目指して推進します。日本での提供開始に向け、IBMの技術や社員のスキルを活用し、プログラムの最適化を図りました。
- オンライン学習コンテンツの開発と選定:日本の労働市場において需要の高いIT関連の職業と、それに応じたスキルを調査・分析し、そのデータをもとに学習コンテンツを開発し、日本独自の学習コースを選定しました。今後も社会の需要に応じ、随時追加予定です。
- オンライン・コーチングによるスキル習得支援:社員がボランティア・コーチとしてプログラムの参加者の質問に回答するなどの支援を行います。
- プロジェクト演習やインターンシップによる体験学習の提供:プログラムの参加者がオンライン学習で学んだ内容を応用して経験を積む機会を提供します。
ソーシャルビジネス・ネットワークの役割
SBNは、全国約200社の社会的企業のネットワーク組織として、人材育成や就労支援の展開実績を持つ、SBNと連携している社会的企業であるソーシャルビジネス事業者、NPO、自治体などの運営パートナーとの連携のもと、多くの方々にSkillsBuildを学習し、活用してもらうよう呼びかけます。SkillsBuildを受講することで、困難な状況に置かれている方や、よりよい就労を希望する方に、スキル向上の機会を提供することで、社会的課題解決に寄与していきます。
- ソーシャルインパクトの創出:運営パートナーとの連携のもと、就労が困難な状況に置かれているプログラムの参加者に対して、必要な伴走支援やメンタルケアなどの丁寧なサポートを施すことにより、よりプログラムの参加者や関係者から評価されるソーシャルインパクトを生み出します。
- 社会性の評価と事業への反映:変化を続ける社会環境の中で、様々な就労困難な状況をつくっているソーシャルニーズを分析し、その対象となる社会課題や解決状況に応じ、対象層に対する効果的かつ組織的なアウトリーチを図るとともに、その成果の社会性評価を事業に反映させます。
- 「SkillsBuild委員会」の設置:ソーシャルビジネスの3つの視点(社会性、事業性、革新性)に配慮し、円滑な事業推進を図ります。委員会に所属する運営パートナーごとに、推薦コースの設定などにより、各運営パートナーが紹介する人材に対しプログラムへの参加を呼びかけます。
(事業開始時の運営パートナー ※五十音順)
一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会 (IBM外のWebサイトへ)
株式会社キャリア・マム(IBM外のWebサイトへ)
株式会社ゼネラルパートナーズ (IBM外のWebサイトへ)
株式会社ママスクエア(IBM外のWebサイトへ)
株式会社リヴァ(IBM外のWebサイトへ)
株式会社Waris(IBM外のWebサイトへ)
駒ヶ根市(IBM外のWebサイトへ)
※1. 定義の出典:30代半ばから40代半ばに至っている雇用環境が厳しい時期に就職活動を行った世代(内閣府)https://www5.cao.go.jp/keizai1/hyogaki/20190621gaiyo.pdf (264KB, PDF, IBM外のWebサイトへ)
※2:出典:IBV The enterprise guide to closing the skill gap 2019 https://www.ibm.com/downloads/cas/EPYMNBJA (894KB, PDF)
※3:出典:IBV Reskilling Japan 2018
https://www.ibm.com/downloads/cas/PMG8DGWG (813KB, PDF)
※4:出典:総務省「就業構造基本調査」2012
https://www.stat.go.jp/data/shugyou/2012/index.html (IBM外のWebサイトへ)
IBM CSRに関する詳細は以下のリンク先をご参照ください。
https://www.ibm.org/ (英語)
プレスリリース配信元
https://jp.newsroom.ibm.com/2020-07-07-ibm-society-contribution-skillsbuild-japan-domestic-provide-start