SBNとは
Missionミッション
感動を生むビジネスが社会を変える
ソーシャルビジネス・ネットワークは、ソーシャルビジネスを実践する社会的企業および企業家によるネットワーク組織です。事業性と社会性を両立させる革新性を持つ、多様な団体・個人を横断するネットワークとして、事業の基盤強化、人材の発掘と育成、産・官・学との連携及び国際交流、研究と情報提供、政策提言等を行い、新しい産業として雇用を創出し、地域経済の活性化と社会の持続的発展に寄与します。
本ネットワークは、経済産業省における平成19年度からの一連の検討内容を踏まえた『全国規模のSB推進に関する基本構想』に基づく「ソーシャルビジネス推進イニシアティブ」の活動と、NPO法人ソーシャル・イノベーション・ジャパン(SIJ)とが合流し、新たな組織として設立しました。
<第2期/2021年度~>
ソーシャル・プロデュース・イニシアティブ
~経済団体から、ソーシャル・プロデュースによる倫理的経済先導団体へ~
当団体は今年、“日本初”の“日本発”による設立から10年、「ソーシャルビジネス元年」を宣言した東日本大震災から10年、SDGsが目指すゴールである2030年まで10年といった節目の年を迎え、かつwithコロナ時代ともいえる未知の非常時に遭遇している中、新たな元年ともいえるような第2のステージに入ろうとしている。
設立趣意書に謳われた「経済成長のみを至上目的としてきた現在の社会経済システムは、物質的豊かさを実現した一方で(中略)格差の拡大、コミュニティの崩壊、環境破壊といった弊害を生んで」いる状況には拍車がかかり、現在社会の危機的状況に対応できる新たな社会経済システム/モデルが希求されている。
- (1)【事業の考え方/コミュニケーション戦略】
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この間のCSR・CSVからSDGs等の社会的責任を巡るコンセプトの変遷も視野に入れながら、ソーシャルビジネスの新たな考え方/思想や定義を踏まえ、現在社会の危機的状況を乗り越え、資本主義の経済成長のみを目的としない課題も克服できる新たな“理想”ともなり得る理念と、それを踏まえた社会経済システム/モデル、その実践のビジョンやミッションを新たに研究、学び、共有し、更に広報、啓発、提言を図る(以下、基となるフレームワーク)。
- ◇ビジョン・フレーム
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ソーシャルビジネスは、有限な自然環境や未来も含む他者の豊かさへの適応を手段ではなく目的とする、内発的な共感や信頼による利他的でフェアな“倫理”を行動動機とし、“なつかしい未来”を志向して互酬的にシェアする新・交換様式と、循環型で自律分散的なコモンズとしての新・コミュニティ様式に基づき、多様な社会的課題の解決を多彩な生活-文化の中で公正に再・価値化する「倫理的経済」を実践する、共同(協働)自助的、創発的な社会的生産-サービス-消費サイクル(縁)事業として、新たな社会経済における“希望”の生業になると考える。
- ◇ミッション・フレーム
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私たちは、内発的な倫理性に基づく文化(美)的/平和(社交)的な社会性と、歓待にてケアする利他性に基づく自助(エゴ)-共助(エコ)の不二なる共同(協働)自助的な精神性、生命の尊厳に基づく共生-交響による自然性の三つのエコロジーを基にしたエコシステムを原理とし、資本主義の成長神話に対し内在(事業)的かつ超出(革新)的に実在する脱成長の対抗運動として、ソーシャルビジネスで相互扶助する“信頼”の生業による新たな「倫理的経済」モデルという、適正に豊かな“幸福”の物語を編む社会経済へのイノベーション/シフトを図る。そのソーシャル・イノベーション/シフトにおいて、多様な立場のソーシャル・アントレプレナー(社会的企業家)諸個(法)人を基にした、ソーシャルビジネス・アソシエーション(コミュニティ/コモン)のサードセクター・アソシエーション(中間事業体/社会的経済圏)として、自由に多元的・自律分散的に持続可能で、無形の人間的・審美的に豊かな生活-文化を共創できる“ヒト・コト・マチ”のソーシャル・プロデュースにより、私たちの各地域(ソーシャルタウン)からオープンかつデジタルにも横断的な実践(シフト)を進め“未来”のかたちを先導する。
設立趣意書に謳われた「ソーシャルビジネスは、地域社会が本来持っていた人と人との絆や自然と共生する智恵などを再評価し、社会を再構築する試みでもあり(中略)ソーシャルビジネスが広く普及することで、すべての人が多様な生き方を認め合い、支え合う社会を実現する」取組みは、地域や自然のあり方・付き合い方、多様性や利他性の考え方・進め方が改めて問われている中、より一層広く深く実践されることが希求されている。 - (2)【事業戦略】
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この間、地域や企業との連携において、その絆や智恵のつながり-連帯により社会を再評価・再構築する“ヒト・コト・マチ”づくりとして取り組んできた「ソーシャルタウン」構築や、社会的企業家と共に社会に参画する社会実験により“ヒト・コト・マチ”を共創・協働する「シフトラボ」事業による<ソーシャル・プロデュース>の活動を本格化させ、新たな社会経済システム/モデルの展開形としての、多様性・信頼性・利他性等に基づく持続可能な自律分散型での共助-共創による「倫理的経済」を再構築・実在化させるべく先導することを、当団体の第2期におけるコア・コンピタンスとし、その戦略的・戦術的な実装・実証を図る。設立趣意書に謳われた「社会的課題を解決するために有志が立ち上がり、事業を起こし人を動かす、その理念が感動と共感を呼び、同じ志を持つ人が集まって社会と経済を変えていく-このソーシャル・イノベーションのプロセスを日本中に、ひいては世界中に広げ」るという流れは、ソーシャルビジネスを巡る取組みの啓発・展開が然るべく進みつつある中で、現在の社会経済状況を乗り越える形で更に加速させることが希求されている。
- (3)【組織戦略】
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この間、<ソーシャル・プロデュース>の活動ユニットとして機能した「シフトラボ」の取組みを拡充させるとともに、新たなビジョンや手法等により広がる事業/活動ユニットとの連携や、そのシーズともなる社会的課題、地域やテーマ等に沿ったコミュニティ/コモンの創発を図り、オープン・プラットフォーム型の連合/連帯組織(アソシエーション)として社会的事業体の結集を図り、経済団体から新たに「倫理的経済先導団体」を目指す。